春季ブルーム発生中!関東の「濁り」と「泡」のメカニズム

最近仲間から三浦の海色が悪くなっているとの報告があった。ここ数年より遅い感じもするが、ようやくブルームが発生したようだ。
今日は東京湾、三浦半島で発生する春季ブルームについてまとめてみる。
三浦半島では春になると海が濁ったり、泡が立っているのをよく見かける。千葉から神奈川、さらに沿岸部でもこの現象は普通に見られるとのこと。

目次

春の濁りの正体はプランクトンブルーム!


この春の濁りの正体は「植物プランクトンのブルーム(大量発生)」。数十億、数兆という微生物が集まることで水が濁って見える。このプランクトンの大発生が起きる時が、釣り人にとって頭に入れておいてほしいのは、プランクトン→小魚→大型魚という食物連鎖の最初のスイッチが入った状態だということ。

プランクトンが大発生する3つの条件


なぜ春にこの現象が起きるかというと、3つの条件がある:

  1. 日照時間の増加 – 冬から春になると日照時間が長くなる。太陽光はプランクトンの光合成に不可欠。
  2. 水温の上昇 – 関東沿岸の水温は3月上旬の約10~12℃から5月下旬には15~18℃へと上昇。これがプランクトンの活動を活発にする。
  3. 栄養素の流入 – 最も重要なポイントが利根川、荒川、多摩川などの河川から、春の雨や雪解け水によって栄養塩が海に流れ込むこと。これがプランクトンの「肥料」になる。

春の泡の正体


ブルームと並んで見逃せないのが「泡」の存在。
泡の正体は「溶存有機物(DOM)」と呼ばれる、プランクトンが放出する有機化合物が風や波の力で攪拌されて生成されるもの。これが水面に集まり、あの特徴的な泡の筋を形成する。
重要なのは、「泡=汚染」ではなく、むしろ「生産性の高い海」の状態だということ。(ただし異常な色や臭いがする場合は別問題)

三浦半島の2025年春の特徴と例年との違い


ここ数年のパターンだと3月中旬から下旬に濁りが目立ち始めるが、今年は約1ヶ月ずれている感じがする。
主な原因は以下のパラメータあたりか?:

ブルームが落ち着いた時がチャンス?!


今はプランクトンが優勢になっているが、濁りが取れれば、食物連鎖のバランスが整い始め、小魚、青物と続いてくるので、濁りが取れるのを気長に待ちましょう。
私は、久々に明日朝イカ狙いに行ってみようと思います。(雨っぽいが…)

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次