釣り人視点で見る黒潮大蛇行の終息と関東釣りへの影響

黒潮大蛇行という現象が2017年から7年9ヶ月という観測史上最長の期間続き、三浦半島でも大物の恩恵から磯焼けなどの問題を起こしてきたが、2025年5月について終息の兆しが見られているとのこと。

釣り人の視点から、この大蛇行が関東の釣りにどのような影響を与えてきたのか、そして今後どのような変化が予想されるのかまとめてみた。

目次

黒潮大蛇行とは?

黒潮は東シナ海から日本の南岸に沿って流れる強力な暖流のこと。通常は日本の南岸に沿って流れますが、時として紀伊半島や東海地方の沖合を大きく南へ迂回するルートをとることがある。これが「黒潮大蛇行」と呼ばれる状態

以下は黒潮蛇行している。2023年の状態。紀伊半島沖に大きく蛇行しているのがわかる。(気象データより)

こちらが今月5月の状態。蛇行の幅が小さくなっているのがわかる。

気象庁や海上保安庁の定義では、以下の条件が満たされると大蛇行状態と判断:

  1. 紀伊半島南端の潮岬で、黒潮が安定して岸から離れて流れていること
  2. 東海沖で、黒潮の流路が最も南下する地点が北緯32度よりも南に位置していること

大蛇行が関東の釣りに与えた影響(2017-2024)

暖水性魚種の増加

大蛇行期間中、関東沿岸では沿岸水温の上昇が見られた。これにより、暖かい水を好む魚たちが普段よりも沿岸近くまで回遊。特に恩恵を受けたのは、以下のような暖水性の大型回遊魚:

  • マグロ類(クロマグロ、キハダマグロ)、カツオ: 相模湾や房総半島沖で60kgを超えるキハダマグロが釣れたという報告
  • ブリ(ワラサ): 関東沿岸で釣果が増加
  • その他: サワラ、シイラなどの暖水性魚種も沿岸への接近が増え、マダイやアマダイなども釣果として報告

磯根生態系への悪影響

一方で、沿岸の岩礁域に生息する生物には深刻な影響:

  • 海藻類(カジメなど): 高水温による「磯焼け」現象で生育不良に
  • アワビ・サザエ: 海藻(餌場)の消失により漁獲量が大きく減少

大蛇行終息の兆し(2025年春)

2025年5月、約7年9ヶ月続いた黒潮大蛇行が終息に向かっているという見解が気象庁から発表されました。その兆候として:

  • 大蛇行の内側にあった巨大な冷水渦が弱まり、一部がちぎれて東へ流れ出す現象が観測
  • 黒潮の流路が八丈島の北側から南側へと移る兆候
  • 人工衛星による海面水温観測で東海沖の蛇行パターンが不明瞭になり、平年状態に近づいている

今後の関東釣りはどうなる?

大蛇行終息後の関東周辺の海では、以下のような変化が予想

釣り人にとっての変化

  1. 暖水性大型魚の減少の可能性
    • マグロ類、カツオ、ブリなどの漁場が沿岸から離れ、より沖合へシフトする可能性
    • 相模湾や房総半島近海での大型魚釣りは以前より難しくなる可能性
  2. 磯根生態系の回復
    • 水温低下により、海藻類の回復
    • ここ数年、カマスが三浦半島では暑い時期に爆釣していたが、これは浅場は水温上昇により青物が入らず、逆にカマスにとって好条件だったと踏んでいるので、今年は果たしてどうか?(検証予定)

季節と魚種を勝手に予想

黒潮蛇行前の通常時にルアー釣りしてないからだいぶ妄想入っているが、

大蛇行終息後は、以下のような変化を想定しておく

  • 岸寄りでの大型青物の釣果は減少傾向に
  • アオリイカは減る?(5月時点では例年より少ない傾向)

  • 相模湾や房総沖でのキハダマグロの接岸は減少する可能性
  • 沿岸でのカツオの回遊ルートも変化の可能性
  • カマスが岸よりで釣れにくくなる

  • ブリの回遊パターンが変化する可能性
  • 沿岸での大型青物の回遊が減少傾向に

  • わからん(笑)

参考資料・引用元

  1. 気象庁発表(2025年5月9日)「黒潮大蛇行が終息の兆し…7年9カ月間続き過去最長」
  2. 海上保安庁「黒潮大蛇行の継続期間が過去最長に」レポート
  3. 黒潮大蛇行関連の研究・解説資料
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